

焦点距離: 17mmF2.8
「背景を暈したいならF2.8以下のレンズを選ぼう」
という記述を目にすることがあるが、
それは少し間違っている。
背景を暈す最大の要因はピントリングの位置であり、
被写体に近付くことで背景は簡単にボケる。
ただ今回はレンズ自体の違いについて書いてみることにする。
上の写真はF2.8で撮っている。
コンパクトカメラに比べればボケているかも知れないが、
広角レンズではそれほど背景がボケているとは思わない。
無限遠の点光源は、
掲載画像で直径約6ピクセルしかボケていない。

解りやすいよう橙色の灯りで計測することにする。
次にレンズを換えてみる。
先ほど説明したようにピントリングの位置が重要である為、
被写体がほぼ同じ大きさで写る距離に設定する。

焦点距離: 50mmF2.8
上写真は標準レンズの場合である。
この場合は掲載画像で約25ピクセルボケている。
次に望遠レンズの場合である。

焦点距離: 200mmF2.8
この場合は約65ピクセルもボケている。
試しに絞り込んでみた写真が下のものである。

焦点距離: 200mmF5.6
200mmのレンズを使った場合、
F5.6まで絞っても約45ピクセルボケている。
これは50mmF2.8の時よりも大きい値だ。
実を言うと背景を暈しているのは実口径(有効口径)であり、
レンズの実行径は焦点距離÷F値で求められる為、
18mmF2.8なら「約6mm」、200mmならF5.6でも「約31mm」となる。
従って背景を暈したい場合、
ただF値の低いレンズを選ぶのは間違っていると言える。
ボケはレンズの焦点距離とも密接な関係にあるのだ。


この記事へのコメント
実口径・・・恥ずかしながら、その言葉ははじめて知りました。
F値だけでボケが決まるわけではないし、焦点距離が長いほうがボケも大きいと分かっていながらも、焦点距離とF値には実口径という関係があるとは知りませんでした。
なので、とても勉強になりました!
F値だけでボケが決まるわけではないし、焦点距離が長いほうがボケも大きいと分かっていながらも、焦点距離とF値には実口径という関係があるとは知りませんでした。
なので、とても勉強になりました!
実口径とは絞り羽根の口径ということになるのですが、
殆どのレンズでは手で触れることが出来ない場所ですので、
通常意識することはないのかも知れませんね。
この言葉はカメラ業界で勝手に作られた言葉のようで、
「実効径」や「有効径」と呼ぶ場合もあります。
ちょっと調べてみたのですが、
光学分野では「有効口径」と呼ぶのが正しいようです。
殆どのレンズでは手で触れることが出来ない場所ですので、
通常意識することはないのかも知れませんね。
この言葉はカメラ業界で勝手に作られた言葉のようで、
「実効径」や「有効径」と呼ぶ場合もあります。
ちょっと調べてみたのですが、
光学分野では「有効口径」と呼ぶのが正しいようです。
とおりすがりですが、なるほど!と思う知識ありがとうございます。
どうも解説している人の多くが、わかりにくく解説したり偉そうだったり、まず腕が大切とか、好感のもてない場合が多いのですが、今回は大変勉強になりました。
どうも解説している人の多くが、わかりにくく解説したり偉そうだったり、まず腕が大切とか、好感のもてない場合が多いのですが、今回は大変勉強になりました。
2011/01/01
(土) 20:41:50 | URL | P #dqd.1ZQA[ 編集]
(土) 20:41:50 | URL | P #dqd.1ZQA[ 編集]
私も何だか偉そうに解説してますね、済みません。
参考になれば幸いです。
参考になれば幸いです。


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